日本分子生物学会は、現在15,000人の会員を有する生物科学関連学会で最大規模の学会です。本学会は分子生物学の発展に寄与することを目的に、大学や研究所、企業などの教育・研究機関などに属する(または大学や研究所等に属する)会員の研究情報交換の場を提供することを主たる活動としています。一方で、我々の研究は主に国などからの支援で成り立っていることから、学会としての社会貢献活動にも積極的に取り組んでおります。その中で、これからの日本の未来を背負う若い人たちへの分子生物学の普及・教育への貢献に関しても、この数年検討してまいりました。この度の高等学校における生物学の教科書の大幅改訂において、分子生物学が1つの大きな柱に取り上げられたことを契機に、高等学校などへの講師派遣事業を行なうことを、理事会・総会で正式に決議しましたのでお知らせします。
分子生物学は幅広い生物学の領域を扱い、かつ、日進月歩の学問領域であり、日々情報が変わっていくと言った他の理系科目とは異なる側面を持っています。教科書の改訂に伴い、現場を担当する高校教師の方々から、不安の声も聞き及んでいます。そのような教師方々と分子生物学に関しての最新の情報を共有することは重要であると考えています。
分子生物学会員の講師派遣事業は、
を対象とし、全国どこでも、公立、私学を問わずに派遣する予定です。会員の派遣に関しましてはSSHなどの国からの予算を計上している事業以外へは"無料"(会員の勤務地などを考慮して工夫しますが、学会会員の自己負担)を考えています。また派遣する講師に関しましても可能な限り要望に応えるようにしたいと考えています。
このような講師派遣を希望される方は以下の情報を学会事務局までメールまで送付してください。2、3週間内に、適当な講師候補を紹介させて頂きます。紹介後は講師と学校側の担当者として打ち合わせを行って頂くことになりますが、問題が生じた場合には対応いたします。異なる分野の講義を聞けるよう、同一学校への講師派遣の数などの制限も設けていませんので、遠慮なく問い合わせて頂ければと思います。応募する方は教員や生徒の父兄の方でも問題ありません。高校生や中学生からの積極的な応募も歓迎します。
問い合わせ先:日本分子生物学会事務局(education@mbsj.jp)
件名を“講師派遣希望”とし、下記項目を記入のうえメールをして下さい。
学会では今後、派遣講師候補の人材バンクを整備し、HP上に講師候補者の情報などを掲載する予定です。高校(中学)の教育に関して学会として行うべきことに関しても、ご意見を頂ければ大変助かります。どのような意見でもメールで頂ければ検討させて頂きます。
なお、本学会の年会では本年度より高校生に参加、発表をする場を設けました。以下のサイトを参考にして頂ければ幸いです。
https://docs.google.com/a/dev-jcs.com/spreadsheet/viewform?formkey=dDA1VHU5ZnFWb0UwLVQ4Nm1aRUM5SkE6MQ
平成24年11月
日本分子生物学会
理事長 小原雄治