日 時:2012年12月10日(月)15:10~16:55
場 所:福岡国際会議場 4階「404+405」
出席者:小原雄治(17期理事長)、相沢慎一(副理事長)、大隅典子(副理事長)、阿形清和(第35回年会長兼)、後藤由季子、小安重夫、塩見春彦(会計幹事兼)、杉本亜砂子、月田早智子、永田恭介、中山敬一、鍋島陽一、花岡文雄、三浦正幸、町田泰則(監事)、石野史敏(庶務幹事)、上村 匡(編集幹事)、荒木弘之(広報幹事)、篠原 彰(広報幹事)、近藤 滋(第36回年会長)、以上20名
欠席者:審良静男、五十嵐和彦、石川冬木、上田泰己、貝淵弘三、影山龍一郎、五條堀孝、白髭克彦、田中啓二、谷口維紹、西田栄介、水島 昇、宮園浩平、柳田充弘(Genes to Cells編集長兼)、山本雅之、米田悦啓、勝木元也(監事)、諸橋憲一郎(集会幹事)、以上18名
事務局:福田 博(記録)、並木孝憲、丸田夏子、岩田眞弓
本理事会成立について:
石野史敏庶務幹事より、理事14名、監事1名、幹事4名、議題関係会員1名が出席し、委任状15名(理事)を受理しており、本理事会は細則第4章第8条により成立する旨、報告された。
議事録署名人の選任について:
小原雄治理事長より、議事録署名人として、後藤由季子理事と中山敬一理事が指名され、承認された。
議 事:
第17期理事会の最終会議となる本会合に先立ち、小原理事長より挨拶がなされた。
1.報告事項
1)執行部報告(理事長、庶務幹事、広報幹事)
・会員現況
石野庶務幹事より、2012年12月1日現在の会員数につき以下のとおりに報告がなされた。
名誉会員 | 1名 | |
正 会 員 | 9,930名 | (海外在住216含む) |
学生会員 | 5,319名 | (海外在住63含む) |
賛助会員 | 31社 | |
合 計 | 15,281名 | (前年12月対比、-196) |
2)理事選挙結果報告/第18期理事長および副理事長選任結果報告
石野庶務幹事より理事選挙結果の報告がなされた。また、2012年10月27日に東京で開催された第18期新理事会準備会議において、大隅典子氏が第18期理事長に選出され、同副理事長には小原雄治氏、中山敬一氏が選出されている旨報告された。
【第18期理事選挙結果】
選挙公示日:2012年6月12日(火)(会報102号発送)
投票期間: 2012年6月22日(金)9:30~7月12日(木)18:00
開 票 日: 2012年7月13日(金)
開票場所: 日本分子生物学会 事務局
開票立会人:選挙管理委員3名(飯野雄一、漆原秀子、大杉美穂)および17期庶務幹事(石野史敏)
有権者数: 14,141名
投票者数: 760名
投票総数: 7,600票(うち白票2,216票)
当 選 者: 下記30名(50音順)
阿形 清和(京大・理)
荒木 弘之(遺伝研)
五十嵐和彦(東北大・医)
石川 冬木(京大・生命)
一條 秀憲(東大・薬)
上田 泰己(理研・CDB)
上村 匡(京大・生命)
大隅 典子(東北大・医)
大隅 良典(東工大・フロンティア研究機構)
岡田 清孝(基生研)
後藤由季子(東大・分生研)
小原 雄治(遺伝研)
近藤 滋(阪大・生命機能)
相賀裕美子(遺伝研)
佐々木裕之(九大・生医研)
塩見美喜子(東大・理)
篠原 彰(阪大・蛋白研)
島本 功(奈良先端大・バイオ)
高橋 淑子(京大・理)
田中 啓二(都医学研)
月田早智子(阪大・生命機能)
長田 重一(京大・医)
中山 敬一(九大・生医研)
西田 栄介(京大・生命)
花岡 文雄(学習院大・理)
町田 泰則(名大・理)
三浦 正幸(東大・薬)
山本 正幸(かずさDNA研究所)
山本 雅之(東北大・医)
渡邊 嘉典(東大・分生研)
本選挙においては、当選者の中から1名の理事就任辞退者が出ており、「理事選挙に関する選挙管理委員会内規」に基づき、選挙管理委員長と17期理事長で協議を行い、その結果、次点者を繰上げ当選としている。
3)第10回日本分子生物学会三菱化学奨励賞選考結果報告
小安重夫賞選考委員長より、標記奨励賞候補として7件の応募があり、委員会による審査・選考の結果(第1次審査はメール持ち回りによる書類審査、第2次審査は東京にて選考委員会を開催)、以下の2名が受賞者として決定したことが報告された。
○齊藤 博英(京都大学 白眉センター、iPS細胞研究所 特定准教授)
【研究題目】
(和文)機能性RNAの分子デザインによる翻訳・細胞運命制御システム構築の研究
(英文)Translational regulation and cell fate control by constructing
○鈴木 淳史(九州大学 生体防御医学研究所 准教授)
【研究題目】
(和文)肝臓における細胞分化と増殖のメカニズム
(英文)Mechanisms of liver cell differentiation and proliferation
4)各種学術賞、研究助成候補への学会推薦状況について
小安賞推薦委員長より、2012年に本学会より推薦した各種学術賞について報告がなされた。引き続き、月田早智子研究助成選考委員(西田栄介選考委員長代理)より、2012年の研究助成推薦状況と結果等について報告が行われた。
5)第1回(2013年)国際会議支援選考結果報告
篠原彰国際会議支援選考委員(西田選考委員長代理)より、第1回目となった本支援事業への応募、ならびに本委員会の選考手続きにつき説明がなされた。慎重な審査を経て、以下の4会議(計700万円)が採択されたことが報告された。
≪会議名称≫
(和文)第4回ミトコンドリア・ダイナミクス国際会議
(英文)4th International Symposium on Dynamics of Mitochondria
(略称:DynaMito2013)
開催責任者:岡本 浩二(大阪大学大学院生命機能研究科・特任准教授)
会期:2013年10月28日(月)~11月1日(金)
会場:沖縄残波岬ロイヤルホテル(沖縄県中頭郡)
助成金額:250万円
≪会議名称≫
(和文)酵母からのエピジェネティクス研究へのメッセージ ~酵母が明らかにする生命科学の最先端~
(英文)Message from yeast to Epigenetics ~Yeast clarifies the frontiers of life science~
開催責任者:沖 昌也(福井大学大学院工学研究科・准教授)
会期:2013年9月2日(月)~4日(水)
会場:グランディア芳泉(福井県坂井市)
助成金額:200万円
≪会議名称≫
(和文)第10回プロテインホスファーゼ国際カンファレンス
(英文)10th International Conference on Protein Phosphatase
開催責任者:中釜 斉(国立がん研究センター研究所・所長)
会期:2013年2月7日(木)~9日(土)
会場:がん研究振興財団 国際研究交流会館(東京)
助成金額:150万円
≪会議名称≫
(和文)第8回細胞シグナリングに関する日韓若手交流会議
(英文)The 8th Japan-Korea Conference on Cellular Signalling for Young Scientists
開催責任者:八木澤 仁(兵庫県立大学大学院生命理学研究科・准教授)
会期:2013年11月6日(水)~9日(土)
会場:イーグレひめじ(兵庫県姫路市)
助成金額:100万円
6)科学政策委員会・ワーキンググループ活動報告
中山敬一理事(科学政策委員会世話人)より、本年2月、本委員会の下部組織として、2つのワーキンググループが発足し、それぞれ4月と5月に1泊2日泊り込み集中会議を開催したことが報告された。2つの会合の記録(テープ起こし)は計310ページにもおよび(記録は世話人および事務局にて厳重保管)、その討議内容を「現在の科学政策における問題点と解決策」(分子生物学会・科学政策委員会 報告)としてまとめた。同報告を資料として、17:00からの17期18期合同理事会にて審議したいとの報告がなされた。
ワーキンググループのメンバーは次のとおりである。
●研究環境・次世代教育担当ワーキンググループ
中山敬一(研究担当議長)、篠原 彰(教育担当議長)、貝淵弘三、影山龍一郎、近藤 滋、水島 昇
(2012年4月7日(土)~8日(日)、ニューウェルシティ湯河原にて会議を開催、オブザーバーとして小原理事長が参加.影山委員/欠席)
●科学政策提言戦略ワーキンググループ
中山敬一(世話人)、阿形清和、石川冬木、小安重夫、田中啓二、花岡文雄、小原雄治(オブザーバー)
(2012年5月12日(土)~13日(日)、ニューウェルシティ湯河原にて会議を開催、同会議には研究環境・次世代教育WGより篠原委員が参加.阿形委員/欠席)
7)その他
・通常総会/議事進行と報告担当者の確認
・第2回富澤基金贈呈式について
小原理事長より、昨年に引き続き本年も“開かれた”総会を目指し、ポスター展示会場2階の休憩コーナー内に特設会場を設置して、総会を開催することが報告された。総会終了後には第2回富澤基金贈呈式が行われる予定である。理事会関係者においても多数参加してほしいとの要請がなされた。
引き続き、石野庶務幹事より、第35回通常総会資料についての説明がなされ、総会当日の議事進行ならびに報告担当者の確認が行われた。
2.審議事項
1)2012年度(平成24年度)収支決算承認の件
塩見春彦会計幹事より2012年度(平成24年度)会計の収支について説明がなされた。2012年度会計は同じ年度内に、最後の開催となる「春季シンポジウム」経費と、新しい事業である「国際会議支援」補助金支出の両方が盛り込まれたため、もともと赤字予算を組んでいたが、決算処理の結果、約888万円の黒字決算で終えることが出来た。黒字となったポイントは、①第34回年会(2011年横浜年会)会計の黒字.②Genes to Cellsの出版社からの総利益折半の精算収入.の2点である。昨年は震災の影響もあり会費収入がやや落ち込んだが、今年は納入率も持ち直している。各科目全般についての説明がなされた後、「日本分子生物学会 若手研究助成 富澤純一・桂子 基金会計」についても詳細な報告が行われた。
本決算においては、消費税等約110万円を納めており、その他の税務処理については顧問契約を交わしている税務専門家の指示のもとに、収益事業部分の法人確定申告を行っている旨報告がなされた。本決算は、10月30日に宮城秀敏公認会計士の監査を受け、配付資料のとおり監査報告書が提示されている。
財務諸表一式の説明がなされた後に、町田泰則監事より、11月15日、勝木元也監事とともに学会事務所にて会計監査を実施し、金融機関の残高証明書等を一式確認し、24年度決算を認めたことの報告がなされた。
審議の結果、本決算は理事会で承認され、第35回通常総会に諮られることとなった。
2)事務局の体制(スタッフ人員の強化と待遇改善)について
町田監事より、本学会の会計処理は適切なルールのもと(会計事務所の専門家が月に一度、資金明細・出納内容を確認している)、非常に正確になされているが、それとは別に、事務局職員の勤務状況(残業・深夜残業ならびに休日出勤(特に事務局長)が非常に多い)についての報告がなされた。現在、事務局の体制は、事務局長を含む正職員3名と非常勤契約職員(原則週3日勤務)1名ですべての業務にあたっているが、数年前に比べ、その担当業務はかなり広範に増えており、他学会と比べても15,000名の事務局業務を実質3.5人で行っていくことには相当な無理を生じている。就業規則にある有給休暇等もほとんど取得できない現在の勤務状況は至急改善すべきであろうとの意見が提出された。
本件については、17期、18期の両理事長ならびに石野庶務幹事のほうでも対応策を検討中であり、今後すみやかに事務局長を交え、来年以降の事務局体制(強化・増員)につき具体的な対応策を進めていくことが確認された。
さらに出席の理事若干名より、事務局職員の待遇改善(確認)についても意見が出され、事務局長より「就業規則・給与規程等については、理事長、庶務幹事、会計幹事が確認を行い、その承認をもって運用される」旨、規則の説明がなされた。本件については、18期理事会執行部に申し送ることとし、さらに規程検討作業を行う際には、本規程の作成・適用時(2006年8月)に学会長であった花岡理事がアドバイザーとして参画することとなった。
3)2013年度(平成25年度)収支予算ならびに事業計画承認の件
塩見会計幹事より2013年度(平成25年度)の収支予算案、事業計画につき説明が行われた。新年度については、①第35回福岡年会は新しい試みが多く、年会黒字が出ないことが予想される、②GTCの出版収入は為替レートも考慮し、かために見積もっている、③GTC編集費における総説オンラインオープン費用(学会負担分)の支出増、④事務局の強化・補充のため給与手当の支出増が見込まれること、その他、現在の経済状況を考慮し、2013年度会計においては870万円の赤字予算を編成することとなった旨説明がなされた。
審議の結果、同収支予算ならびに事業計画は理事会で承認され、第35回通常総会に諮られることとなった。
4)第37回(2014年)年会長について
小原理事長より、第37回年会については、年会長を慶應義塾大学医学部 小安重夫会員に依頼したいことが諮られ、承認された。(開催地:横浜、会期:2014年11月25日(火)~28日(金)/会場については事務局にて2010.8月に確保済み)
5)加藤論文問題について
小原理事長より、今年初めから現在に至るまでの本件に関する経緯につき、詳細説明がなされた。論文問題はきちんとした根拠をもとに議論しなければならない案件であり、東大の対応を待っていた結果、ここまで時間を費やしてしまったことについてお詫びの言葉が提示された。
同論文問題については、10月27日に開催された第18期新理事会準備会議でも活発な討論がなされており、その後、11月2日に執行部会議を開催し検討を行い、要望書を作成するに至った。第17期執行部の責任のもとに、11/8付速達書留にて、東京大学総長・分子細胞生物学研究所長あてに「加藤茂明元分子細胞生物学研究所教授の論文不正問題に関する早急な情報開示の要望書」を提出している旨、その詳細報告がなされた。
その後、自由討論に入り、
・現状報告と今後の対応をどうするか.
・学会として一定の見解を早く発表したほうがよい.
・文科省等の対応はどうなっているのか(情報収集).
・そもそも学会としての対応が遅すぎるのではないか.
・東大発表を待つにしても、今どういう状況にあるかということを表明したほうがよいのではないか.
・エビデンスがはっきりしないので調査結果を待つしかない.
・正確な情報なしで、緊急フォーラム(12月11日(火)18:10~/福岡国際会議場『研究不正を考える-PIの立場から、若手の立場から-』において、どのような議論が可能であるか.
・学会という組織は責任を追う立場にはない.
等々の意見がなされた。
審議の結果、先ずは、11/8付で提出している、東京大学あての要望書をすみやかに学会ホームページに掲載することが決定された。(同日深夜、要望書はHPに公開された)
上記、第17期第3回理事会の議決および確認事項を明確にするため、この議事録を作成し、議事録署名人はここに記名押印する。
2012年12月10日
特定非営利活動法人 日本分子生物学会 第17期第3回理事会
議長 | 小 原 雄 治 |
議事録署名人 | 後 藤 由季子 |
議事録署名人 | 中 山 敬 一 |