日本分子生物学会第12回春季シンポジウム

「トランスレーショナル分子生物学 ~新世代への知の継承~」のご案内

 2012年の春季シンポジウムは、桃花の季節の山梨で、1泊2日の合宿形式で開催いたします。

 今回のテーマは「トランスレーショナル分子生物学」としました。「トランスレーショナル」とは、「ベンチからベッドサイドに知見を繋げる」といった意味で最近、医学分野で使われている用語ですが、ここでは、「参加された方々に、学んだ知見を受け継いでいただき、分子生物学の担い手として、これをさらに発展させていただきたい」という主催者の思いをこめました。これをふまえ、講師には、若い研究者の範となるような分子生物学のトップランナーの方にお願いしました。

 2009年の小原現理事長が主催された年会では「分子生物学会の原点 ~すべては議論から~」と題し、本会の初期の熱気ある雰囲気の復活を目指されたと伺っています。今回もこの精神を引き継いで、参加された皆様が2日間にわたり議論をかわし、その過程を通じて、研究上の知己を見つけて帰っていただけたら、と考えている次第です。

 この趣旨を汲んで、分子生物学を熱心に学びたいと考えている方々の積極的なご参加をお待ちしております。

【春季シンポジウム】

テーマ:「トランスレーショナル分子生物学 ~新世代への知の継承~」
会 期:2012年4月25日(水)~26日(木)
会 場:石和温泉 慶山

参加登録費:相部屋(学生)→5,000円
相部屋(一般)→10,000円
シングル→15,000円
参加登録費には、宿泊代(朝食付き)、昼食代、要旨集代が含まれます。
25日(水)の夕食・懇親会には無料でご参加いただけます。

プログラム:

基調講演 一條 秀憲(東京大学)
「細胞がストレスを感じるシグナル伝達の仕組みと疾患」
石野 史敏(東京医科歯科大学)
「ゲノムインプリンティングから見えてくるもの ー哺乳類の個体発生と進化ー」

招待講演 上川内あづさ(名古屋大学)
「脳の中の聴覚神経回路を探る」
鈴木  洋(東京大学)
「拡大する小さなRNAの世界」
有田  誠(東京大学)
「脂質メタボロミクスによる炎症の制御機構の解析」
柳澤  純(筑波大学)
「核小体による代謝制御」
堀家 慎一(金沢大学)
「高次遺伝子発現制御機構へのブレイクスルー」
束田 裕一(九州大学)
「細胞の記憶を消すメカニズム ークロマチンのメチル化修飾制御機構ー」
岩里 琢治(国立遺伝学研究所)
「幼仔脳における神経回路の発達 ーマウス体性感覚野(バレル野)での研究ー」
赤松 和土(慶應義塾大学)
「多能性幹細胞から神経幹細胞を生み出す分子機構とその応用」
大隅 典子(東北大学)
「脳の中の幹細胞」
石川 俊平(東京大学)
「細胞間相互作用のシーケンシング」
若菜 茂晴(理化学研究所)
「マウス全遺伝子機能解明プロジェクトとマウスクリニック ーマウス表現型解析の標準化への潮流―」
若山 照彦(山梨大学)
「自分の土俵 ー餅は餅屋で世界一を目指せー」

ポスター 演題投稿は、2012年1月16日(月)に受付を開始します。
講師にポスター討論のディスカッサー役をお願いしています。

【市民公開講座】

テーマ:「からだと健康を知る最先端の技術」
日 時:2012年4月21日(土)14:00~16:30
会 場:コラニー文化ホール(山梨県立県民文化ホール) 小ホール
参加費:無料

講 演:倉永英里奈(理化学研究所)
「からだの形づくりを視る技術の最先端」
菅野 純夫(東京大学)
「個人ゲノムでかわる医学研究」

世話人:
久保田健夫(山梨大学大学院 環境遺伝医学講座・教授)
組織委員:
宮澤 恵二(山梨大学大学院 生化学講座第2教室・教授)
黒澤 尋(山梨大学大学院 生命工学科・教授)
事務局:
〒409-3898 山梨県中央市下河東1110番地
山梨大学大学院医学工学総合研究部 環境遺伝医学講座
(事務局代表:平澤 孝枝・講師)
TEL.055-273-9557 FAX.055-273-9561
E-mail: environ@med.yamanashi.ac.jp(2012.3.30まで)
E-mail: environ-med@yamanashi.ac.jp(2012.3.31以降)