掲載中の情報(詳細)

・投稿者名:木村 宏

・渡航した国:オーストリア、ドイツ、スペイン

・渡航の目的:EMBO Workshopへの参加、研究打ち合わせ、GRCへの参加

・渡航の時期と滞在した日数:2022年5月中旬~6月上旬(16日間)

・体験談:
【ヨーロッパ入国編】
 5月18日からウィーン(オーストリア)で行われるミーティングに参加するため、5月17日深夜発の飛行機で出国しました。経由地のドイツやオーストリアでは、5月初旬の時点でワクチンの接種証明があれば事前のPCR検査による陰性証明は必要ありませんでした。ですので、準備に事前準備したのは、パスポートの他にワクチン接種証明だけでした(ワクチン接種証明を得るには旅券番号の記入が必要なので、パスポートは早めに取得しておくほうがいいでしょう)。
 ドイツのフランクフルト空港で入国審査を受けたのですが、待ち時間も短く(列にならんで20分程度)、質問もほとんどなく、ワクチン接種証明を求められることもなく、あっさりと通過できました。これは、ちょうど5月15日に規制が緩和されたからのようです。
 ただ、ワクチン接種証明は、参加するミーティングでも求められることがあるので、取得しておくほうがいいと思います。また、事前に航空会社から必要な情報や手続きの連絡が来るので、無視せずに対応すると当日になって慌てることもないでしょう。
 ちなみに飛行機ですが、ロシア上空を回避するため通常より4~5時間飛行時間が長くなります。私が乗った飛行機の座席の占有率は、エコノミー3割程度、プレミアムエコノミー9割程度、ビジネスおそらく満席、でした。エコノミーの座席数を制限しているのかもしれません。

【ミーティング編】
 ミーティングの参加条件として、ワクチン3回接種またはコロナ陰性ということでしたが、実際に証明を求められることはありませんでした。また、マスク着用ということでトークやポスターの会場では、ほぼ100%のマスク着用率でした。ただ、食事時は、マスクを外さざるを得ないので、皆さんほぼ普通に会話していました。対面ミーティングの意味や文化的背景を考えると「黙食」は難しいと言うこともあると思います。バスや電車など公共交通機関ではマスクの着用が求められているため皆マスクをしていますが、屋外ではほとんどの方はすぐにマスクをはずしていました。夕食会場までの道を歩いていたときにマスクを着用していたのは自分も含めた日本からの参加者と他数名程度だったでしょうか。
 マスクは、EU規格のFFP2(N95相当)が推奨されていて、その着用率が高いようです。普通の不織布マスクがダメと言われた場合に備えて日本でN95を購入して持ってきましたが、指摘されたことはありませんでした。とはいえ、FFP2やN95を準備しておいた方が安心と思います。
 参加者のコロナ感染歴ですが、私が話をした範囲では10人中7~8人が1度は感染経験があるようでした。これが全体を反映しているかどうかはわかりませんが、欧米での感染者数の高さを考えると驚くほどでもないかもしれません。

【帰国編】
 帰国にあたっては72時間以内のPCR陰性証明が必要でしたが、GRC会場のホテルでPCR検査の予約と検体採取をすることができました。価格は、24時間以内の結果報告で95ユーロ(12時間の場合は120ユーロ程度)でした。陰性証明の様式については厚労省のものが強く推奨されていたため、検体採取のときに様式のプリントアウトを見せて「これに記入していただけますでしょうか?」と尋ねてみましたが、あっさりと断られました。次の日に検査結果のpdfをダウンロードでき、「陰性」ということで一安心でした。また、この検査結果には、厚労省の様式にある必要項目がすべて書かれていることが確認できたので、おそらく大丈夫であろうと思われました。実際、飛行機への搭乗手続き時、及び、日本行き便への搭乗時に、そのpdfを見せたところ、問題なく搭乗することができました。
 また、航空会社から以下の2点の事前案内がありました。
 (1)「検疫質問票 」への情報登録
 (2)厚労省ファストトラック(MySOS入国者健康居所確認アプリ)の利用
(1)は、ウェブで必要な情報を入力するだけで簡単にできました。(2)は利用しませんでした(メールをPCで最初にみたのですが、携帯電話のアプリということで後回しにしていたら忘れてしまいました)。
 羽田空港に到着後、検疫があるのですが、その会場がターミナル3の端にあり、延々と歩き続ける必要がありました。飛行機を降りてから入国審査ゲートに来るまで比較的早歩きで25分程度かかったのではないかと思います。それほど混雑していなかったので、ファストトラック無しでもファストトラックのレーンとほとんど同じスピートでした。空港での検査があるかと思っていたのですが、ちょうど6月1日から検疫措置が変更になったようで、今回滞在したヨーロッパ諸国からの入国者に対しての空港での検査はありませんでした。

 

一覧ページへ戻る