研究倫理委員会企画・研究倫理ランチョンセミナー
「「論文」を情報源とした発信、全部信じて大丈夫?」

特定非営利活動法人 日本分子生物学会
第22期理事長 白髭 克彦
研究倫理委員長 中山 潤一

日時:2022年12月2日(金)11:45~12:35
会場:幕張メッセ 国際展示場 第16会場
司会:中山 潤一(研究倫理委員長/基礎生物学研究所)

 近年、オープンアクセス化への流れが加速している。特に公的な研究助成によって得られた成果は、オープンアクセスによって自由にアクセスできるように公開すべきというのはもっともな意見であり、研究者、公的助成機関だけでなく、学術論文を出版する出版社が共同で取り組むことが望まれる課題であろう。一方、このオープンアクセス化の流れに便乗して、掲載料収入のみを目的とした粗悪雑誌が台頭するなどの問題も浮き彫りになってきた。また、プレプリントサーバを通して査読を経ていない論文が公開された場合、その内容に基づき発信された情報に対して私たちはどのように接したら良いのか、様々な課題が指摘されている。
 今回の研究倫理ランチョンセミナーでは、学術出版の多様化について講演者に話題提供してもらい、今後私たちはどのように論文を公開し、また公開された論文の情報に向き合うべきなのか、研究者の立場から議論する機会にしたい。

●講演
 「学術出版の多様化と社会における情報の取り扱い—新型コロナウイルス感染症にまつわる実例から考える―」
 井出 和希(大阪大学感染症総合教育研究拠点/ELSIセンター)
 オープンアクセス型出版は年々増加し、未査読論文(プレプリント)の公開も広がりつつある。本セミナーでは、学術出版の多様化についてその歴史を振り返ると共に、新型コロナウイルス感染症を題材として社会に対する影響について実例を通して考える。なお、本セミナーでは、事前にお答えいただいたアンケートの集計結果も紹介することで、参加者自身にとってごく身近な研究コミュニティの動向も紹介する。活発な議論を通して、情報共有や対話の機会となることも期待したい。