日 時:平成23年12月16日(金)12:50~13:20
場 所:ポスター・展示会場 休憩コーナー内特設会場(パシフィコ横浜 展示ホール)
社員数(正会員+名誉会員):10,024名
出席者数:5,421名(本人出席42名、表決委任者5,379名)
議事内容:
1.小原雄治理事長より開会の挨拶がなされた。
2.定款第25条に基づき、小原理事長より本総会議長として升方久夫会員が指名された。さらに定款第29条に基づき、議事録署名は、花岡文雄会員(第34回年会長兼)と小原理事長が担当することが確認された。
3.升方議長より、定款第26条(総会の定足数)に基づき、上記表決委任者(委任状)を含めて出席5,421名となり、本総会は成立する旨報告された。
4.経過報告(事業報告)
1)理事長報告
小原理事長より、総会資料(1頁:2011年度事業報告)に基づき、事業活動全般につき報告が行われた。
年会前日の12月12日に第17期定例理事会が開催され、同会議にて決定された下記事項4点につき、説明がなされた。
①国際会議支援について
理事会で審議した結果、2013年に開催計画のある国際会議より、本学会が毎年2~3件の支援を行っていくことが決定された。支援の概要は以下のとおりであり、詳細は会報2012年2月号と学会HPにてお知らせする予定である。関連分野の最新の研究に若い時から接することは優秀な研究者を育てる上で要の1つと考えられ、本支援は、日本(あるいはアジア)発のoriginalityの高い国際会議を育て、若手研究者をサポートすること、日本発の研究を世界に向けて発信する場を設けることを目的としている旨の説明がなされた。
■募集要件(概要)
1.テーマ:分子生物学の分野ならどのような分野でも可-新しい領域、外国では見受けられないユニークなテーマが望ましい。
2.開催規模:参加人数は50名以上200名程度までとし、そのうち外国からの参加者が20~30%いること、さらに口頭発表者の中で外国人が3割以上を占めることが望ましい。
3.開催の形式:
1)分子生物学会会員が主催者あるいは共同主催者であること。教育・研究機関の主催、研究費主催のものは除く。
2)共催:他の団体との共催は可とするが、その場合、参加費に関して分子生物学会会員価格(特に学生会員を考慮されたい)が設定されていることが望ましい。
■開催補助金と件数(概要)
援助する金額は、一件あたり200万円~300万円。年間2~3件(うち1~2件は年会サテライト扱いでの開催申請を想定)。開催期間・参加予定人数によって金額の変動あり。学術振興会の国際会議等の大型支援を助成された場合は多少の減額あり。
■スケジュール(概要)
原則として2年前に公募を行う。
* 初年度は、2013年(2013年1~12月開催)計画の応募を下記スケジュールにて受け付ける予定である。
○2012年2月下旬:会報2月号と学会HPにて広報
○2012年3月末:応募締切
○2012年4月:選考
○2012年5月下旬:補助金の交付(2013年の支援は導入初年度であるため開催約1年前の交付となる)
■選考
理事会内に国際会議支援・選考委員会を立上げ、選考を担当する。
②科学政策について
科学者がどのように科学政策に関与していくべきか、学会としての対応(あり方)をどのようにしていくか、等々についてを、理事会で検討した結果、理事会内に科学政策委員会を設置し(委員会の下部組織として2つのワーキンググループを立ち上げる予定)、具体的な検討作業を進めていくことが決定された。
③社会との連係
本学会の社会貢献の1つとして高校(や中学)との連係が考えられる。最先端の分子生物学の情報を、将来を担う高校生に普及することは科学者の役割として重要なことと考えられる。来年度から高校の生物の教科書が大幅に改定され、分子生物学が中心となるようである。一方、高校の教師は新しく導入された分子生物学の領域についての知識などが不足していて、教えることに対しての不安を抱く教師もいるとの声を聞いている。
理事会で検討した結果、このような問題に対して、本学会が主体となって、研究者と高校の連係を図るネットワーク、リソースを構築していくことが重要であることが確認された。2012年はこの問題について、具体的な対応を進めていく予定である。
■具体的な方法案
○学会員に呼びかけ、高校などに出前講義や高校の教師向けの講義を行ってもよい研究者を募り、データベースを地域毎に作成する。
○全会員に呼びかけ、SSHなどの高校の教師などの知り合いを紹介してもらうなどをして、高校とのネットワークを作成する。
○学会HPやメールなどを使い、高校などに広く、講義などの希望を募る。
○基本的に学会はマッチングを行うことを想定している。
④第36回(2013年)年会長について
12月12日に開催された理事会において、第36回年会については、近藤 滋会員(大阪大学)に年会長をお願いすることが決定した。
2)庶務報告
石野史敏庶務幹事より会員現況についての報告が行われた。
会員現況:〔2011年12月1日現在〕 名誉会員1名、正会員10,024名、学生会員5,147名、賛助会員35団体、総計15,477名(前年12月対比、+127)
3)第12回(2012年)春季シンポジウムについて
石野庶務幹事(久保田健夫世話人代理)より、標記シンポジウムの開催概要の報告がなされた。
・テーマ:「トランスレーショナル分子生物学 ~新世代への知の継承~」
・会 期:2012年4月25日(水)~26日(木)
・会 場:石和温泉 慶山
2012年の春季シンポジウムは、1泊2日の合宿形式で開催する。若い研究者の範となるような分子生物学のトップランナーに講師を依頼し、さらにポスター討論のディスカッサー役も担ってもらう予定で企画を進めている。プログラム内容は、基調講演2題と招待講演12題が予定されている。
4月21日(土)には、コラニー文化ホール(山梨県立県民文化ホール)において、「からだと健康を知る最先端の技術」をテーマに市民公開講座が開催される予定である。
4)編集『Genes to Cells』報告
上村 匡編集幹事より『Genes to Cells』の刊行状況につき報告がなされた。
生命科学のあらゆる分野、そして理論解析やフィールドワークを含む多様なアプローチなど、幅広い分野の研究者から論文を投稿してもらえるように、投稿規程を大幅に改訂した。10月には、加藤茂明氏(東大・分生研)、島本 功氏(奈良先端大)、森 和俊氏(京大)の3名に、Associate Editorとして新たに加わってもらったことが報告された(国内の編集委員は計75名)。
本年1月号より一新した『Genes to Cells』の表紙デザインは購読者からも好評を博しており、2012年も日本の伝統絵画の中に生命科学の遊び心を加えた表紙の制作を継続していく予定である。会員各位においては引き続き、積極的な投稿をお願いしたい。
5.議 事
1)平成23年度(2011年度)収支決算承認の件
塩見春彦会計幹事より23年度決算の収支内容につき詳細報告が行われた。本決算の監査については、以下のように報告された。
2011年11月4日、公認会計士 宮城秀敏氏の会計監査を受け(総会資料:独立監査人の監査報告書を参照)、同年11月15日に、勝木元也監事、町田泰則監事の監査を受けた。
審議の結果、本決算は異議なく承認された。
2)平成24年度(2012年度)収支予算ならびに事業計画承認の件
塩見会計幹事より24年度の収支予算案、事業計画につき説明が行われた。
審議の結果、同収支予算ならびに事業計画は異議なく承認された。
3)定款変更の件
3.11地震の影響を受け、学会事務局が入居していたビルにかなりの実害があり、学会事務所は4月28日に移転したことが、小原理事長より報告された。
手続き上、事後承認の形となったが、定款第2条 事務所所在地変更が諮られ、承認された。
特定非営利活動法人 日本分子生物学会 定款(抜粋)
第1章 総 則
(事務所)
第2条
(旧) この法人は、主たる事務所を東京都千代田区飯田橋3丁目11番5号
20山京ビル1105号室に置く。
↓
(変更) この法人は、主たる事務所を東京都千代田区飯田橋2丁目11番5号
人材開発ビル4階に置く。
6.花岡文雄第34回年会長より、年会開催状況の報告と挨拶がなされた。
本年会は、キャッチコピー「分子からヒトへ -メカニズムを知り、コントロールする-」のもと、「基礎研究と応用研究の基軸としての分子生物学」をテーマに約2年前から準備を進めてきた。一般演題投稿数は3,462題(うちLate-breaking abstracts投稿は179題)、本日、12月16日(金)10:00現在の参加者数は8,035名となり、順調に年会運営が進んでいることが報告された(最終的には8,320の参加者となった)。
会員諸氏のご協力に感謝したい。
7.篠原 彰第35回年会プログラム委員長(阿形清和第35回年会長代理)より、2012年 の年会開催企画案につき報告がなされた。
・会 期: | 2012年12月11日(火)~14日(金) |
・会 場: | 福岡国際会議場、福岡サンパレス、マリンメッセ福岡 |
・年会組織: | 年会長 阿形清和(京大)、 組織委員長 諸橋憲一郎(九大)、 プログラム委員長 篠原 彰(阪大)、 プログラム副委員長 見学美根子(京大)、 財務・渉外委員長 小安重夫(慶應大)、 運営・庶務委員長 巌佐 庸(九大) |
・年会コンセプトと企画、運営について 第35回年会は、“~年会の新しいスタイルを模索する~”をキャッチコピーとして、将来の年会モデルを構築することを重要なミッションと考えている。単独開催で小回りが利く点を活かし積極的にIT化を取り入れることで、年会において会員間の新たなコミュニケーション方法の創出を図ることを検討中である。 シンポジウムを一本化することで普段聞けない話を聞く機会を提供して、ブレインストーミングの場を造りたい。また、ポスター発表者のショートプレゼンテーションのための特別会場を設置し、若手がFace to Faceで議論し、様々な刺激を受けられる年会を目指したいとの説明がなされた。 組織委員会では、モバイル端末(スマートフォン)を利用した様々な試みを検討中であり、会員各位においては、第35回年会事務局あてにぜひアイデアを出してほしい旨説明がなされた。アイデア・意見の送り先などについては、次号の会報(2012年2月号)に掲載(アイデア公募を記載したフライヤーを同封)する予定である。 |
8.升方議長より閉会の挨拶があり、第34回総会が終了した。
上記、平成24年度通常総会の議決および確認事項を明確にするため、この議事録を作成し、議事録署名人はここに記名押印する。
平成23年12月16日
特定非営利活動法人 日本分子生物学会 平成24年度通常総会
議長 | 升 方 久 夫 |
議事録署名人 | 小 原 雄 治 |
議事録署名人 | 花 岡 文 雄 |