特定非営利活動法人日本分子生物学会 第15期第2回理事会記録

日 時:2007年12月10日(月)15:00~19:00

場 所:パシフィコ横浜会議センター5階「511+512」

出席者:長田重一(理事長/2008年会長兼)、岡田清孝(副理事長)、
宮園浩平(副理事長/会計幹事兼)、阿形清和、石川冬木、
上村 匡(編集幹事兼)、大隅典子、大隅良典、
加藤茂明(広報幹事兼)、後藤由季子、小原雄治(2009年
会長兼)、榊 佳之、田中啓二、中山敬一、花岡文雄、
町田泰則、山中伸弥、山本 雅(2007年会長兼)、
山本正幸、大石道夫(監事)、鍋島陽一(監事)、永田恭介
(庶務幹事)、山梨裕司(集会幹事)、 米田悦啓(集会幹事)、
柳田充弘(Genes to Cells 編集長/研究倫理委員長)、
谷口維紹(2010年会長)、畠山昌則(2008春季シンポ
ジウム世話人)        以上27名

欠席者:岡野栄之、勝木元也、郷 通子、篠崎一雄、竹市雅俊、
田畑哲之、月田早智子、中西重忠、西田栄介、本庶 佑、
水野 猛            以上11名

事務局:福田 博(記録)、並木孝憲、陽 智絵

関係議題参加者:峰崎 愛(BMB2007事務局より)

本理事会成立について:

 永田庶務幹事より、理事19名、監事2名、幹事3名、議題関係者会員3名が出席し、委任状(理事)11名を受理しており、本理事会は細則第4章第7条により成立する旨、報告された。

議事録署名人の選任について:

長田理事長より、議事録署名人として、宮園副理事長と上村理事が指名され、承認された。

議 事:

議事に先立ち、長田理事長より内田久雄名誉会員の訃報(本年7月2日ご逝去)につき報告がなされ、黙祷を奉げた。

1.報告事項

1)長田理事長より、本年6月、所轄庁である東京都より特定非営利活動法人の認証決定を受け、設立登記を完了したことの報告がなされた。本学会は2007年6月19日をもって法人設立となった。

  続いて、永田庶務幹事より会員現況につき以下の通りの報告が行われた。

     
【2007年12月3日現在会員数】
名誉会員 1名  
正 会 員 10287名 (海外在住含む)
学生会員 5640名 (海外在住含む)
賛助会員 39社 (43口)
合 計 15967名 (前年12月総会・対比で+484)

  今年の第30回総会は、法人として初めての通常総会となるが、数回におよぶメール一斉配信(総会案内・委任状提出の依頼)の結果、会員各位の協力により、正会員10287の過半数を超える5217通の委任状が集まり、総会成立(定款26条)となる見通しである。

 

2)石川賞推薦委員長より2007年度に推薦した各種学術賞について報告がなされた。引き続き、花岡研究助成選考委員長より2007年度研究助成推薦状況と結果等について報告が行われた。

 

3)石川賞推薦委員長より、本年度第5回日本分子生物学会三菱化学奨励賞候補として12件の応募があり、選考の結果、以下の受賞者2名が決定されたとの報告がなされた。

○福田 光則(東北大学大学院生命科学研究科)
低分子量Gタンパク質Rab27Aによる膜輸送制御の分子基盤の解明
Studies on the role of small GTPase Rab27A in membrane traffic

○吉田 清嗣(東京医科歯科大学難治疾患研究所)
DNA傷害における細胞内シグナル伝達機構とアポトーシス誘導メカニズム
Molecular mechanisms for regulation of DNA damage-induced apoptotic cell death

  授賞式および受賞講演は、BMB2007開催2日目、2007年12月12日(水)17:05より行われる。

 

4)畠山世話人より、第8回(2008年)春季シンポジウムの開催概要の報告がなされた。

タイトル「躍動する分子生物学-北の大地から」

会 期:2008年5月26日(月)~27日(火)

開催地:札幌市

  春季シンポジウム開催に際して、2001年開催当初の基本路線を継承し、日本発の最近の優れた分子生物学研究を幅広く集め、ホットでエキサイティングな講演会を企画したいとの説明がなされた。シンポジウム前日の5月25日(日)には、分子生物学の楽しさ、素晴らしさを一般の方々に知ってもらう市民公開セミナーを開催する予定である。

 

5)山本(雅)第30回年会長より、配布資料に基づき準備状況の報告がなされた。一般演題投稿数は5581題、事前参加登録は7347名となり、順調に準備が進んでいる(最終的に約12000名の参加者となった)。今回、演題投稿画面および事前参加登録画面に、入力者の所属学会に関する項目を設定し、その集計結果資料が配布された。概要は以下の通りである。

                   
・資料1. BMB2007一般演題
発表希望分類別演題数と
発表者の所属学会分布
分子生物学会会員 3413演題
生化学会会員 1695演題
両学会会員 473演題
総演題数 5581演題
              
・資料2. 事前参加登録者の所属学会分布
分子生物学会会員 3743名 (うち学生会員1761)
生化学会会員 2048名 (うち学生会員947)
両学会会員 993名 (うち学生会員58)
非会員 563名  
合計 7347名  
       

6)長田第31回年会長より、開催企画案につき以下の通り報告がなされた。
正式名称:第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会 合同大会
略称:BMB2008(Biochemistry and Molecular Biology 2008)
会期:2008年12月9日(火)~12日(金)の4日間
会場:神戸ポートアイランド
組織委員:年会長(会頭)  長田重一(分生) 大隅良典(生化)
     プログラム幹事  松田道行(分生) 貝淵弘三(生化)
     庶務幹事     米田悦啓(分生) 遠藤斗志也(生化)

  合同開催ではあるが会期は4日間とし、プログラム案として、プレナリーレクチャー、シンポジウム、一般演題、バイオテクノロジ-セミナ-を予定している。前半は分子生物学会により近い内容のプログラムを、後半は生化学会により近い内容のプログラムを割り振っていく方向であるとの報告がなされた。

  会計についてはBMB2007にならい、合同大会会計として1本化したものを一定比率にて生化学会と案分し、分子生物学会として不利益とならないよう、公認会計士とも相談し準備に当たりたい旨説明がなされた。

 

7)小原第32回年会長より、第32回(2009年)年会の開催準備状況の報告が行われた。

会期:2009年12月9日(水)~12日(土)の4日間
会場:パシフィコ横浜

  プログラム幹事、年会庶務幹事、組織委員の正式人選については、遺伝研を中心に検討中である。第32回年会では副年会長を設置し、荒木弘之会員にお願いする予定である。会場の特性を活用し、分子生物学会の精神を最大限発揮できるような企画を予定している旨報告がなされた。

 

8)上村編集幹事よりGenes to Cellsの刊行状況、冊子版の会員購読実績について報告が行われた。 さらに配布資料に基づき、Genes to Cellsの編集・発行にかかる学会の収支について、詳細説明がなされた。2006年から2008年(見込み)までの、収入(Royalty)ならびに支出(Member Access費用、Open Access費用、Editorial Expenses費用)の推移が報告され、編集・発行にかかる学会負担経費が大幅に改善される方向にあることが説明された。出版社との契約改定作業をさらに進める予定である。
  引き続き、柳田編集長より投稿状況、編集状況について説明がなされた。表紙作成などについても、編集室においてさまざまな工夫を加えている。国際誌の中のGenes to Cellsの位置づけ、また、2008年からは出版社側の出版体制もBlackwell USAからBlackwell Asia(東京オフィス)へ移管されるので、出版業務全般が改善される方向にあるとの報告がなされた。

 

9)大隅(典子)男女共同参画委員長より、資料に基づき、「第2回科学技術系専門職の男女共同参画実態調査」(2007.8.21~11.20アンケート実施)の報告がなされた。最終回答数は14121件(前回は約2万件)、回答男女比は、男73.3%女26.7%であった。分子生物学会所属の回答数は2772件(前回は約2800件)であった。これは、全回答件数の10.1%であり、男女共同参画学協会連絡会の加盟学会の中で、もっとも高い回答数である。現在、アンケート結果は解析中であるが、結果はまとまり次第、ホームページ等を通じて公表したいとの報告がなされた。
 またBMB2007会期中の12月12日、合同大会BMB2007男女共同参画WGを世話人として、ランチョンワークショップ「アカデミアにおいて研究者人生を楽しむ」が開催される予定であるので、役員諸氏においてもぜひ参加頂きたい。

 

10)柳田研究倫理委員長より、論文調査ワーキンググループ(WG委員長:釣本敏樹九大教授)の調査状況報告が行われた。本WGは、杉野元阪大教授が関与した論文捏造問題に対し、中立的立場でその背景を調査し、分子生物学会としての同捏造問題に対する説明責任を果たすと共に、将来を担う研究者の研究発表における教訓を明示することを目的として活動を行っている。本年4月から10月までに4回の会合を開催した(年会最終日12月15日に第5回WG会合を開催)。現在、調査対象を具体的に設定し、WG各委員にて調査分担を決めて作業を進めている。今後の方針であるが、Genes to CellsにLetter to Editor(日本語版と英語版を作成予定)といった形で調査報告がなされることを想定して、作業が進められている。

 

11)中山若手教育問題ワーキンググループ座長より、本年5月から9月にかけて、計3回の会合を開催し、若手科学者の教育という観点から、将来に向けた研究倫理観の醸成を目指す方策について議論を重ねてきたとの報告がなされた。特に留意したのは単なる題目ではなく、実効性のある具体的な方策を考案することであった。
引き続き、同WGで策定した資料:日本分子生物学会 研究倫理委員会・若手教育WG答申(案)「科学的不正を防止するための若手教育への方策について」が配布され、中山WG座長より以下の通り、答申(案)について詳細説明がなされた。

【以下は答申(案)の内容項目】

○若手教育における現状と問題点

(1)生物学研究の持つ体質の問題

(2)統一的な教育やルール作りおよび啓発活動の欠如

(3)PI教育の欠如と責任体制の不統一

(4)自浄作用をもつ組織的な調査体制の未整備

(5)体質改善に対する責任の不明確性

○若手教育における方策(総論)

(1)目的

(2)教育対象

(3)教育手段

○具体的な活動案について

(1)短期的(1年以内)な具体的方策について
◎「細胞工学」誌上座談会「メイキング・オブ・分生若手教育シンポジウム」
◎ 年会・分生若手教育シンポジウム『今こそ示そう科学者の良心-分生若手教育シンポジウム』
◎「細胞工学」誌学会探訪記事「分生若手教育シンポジウムに参加して」

(2)長期的な具体的方策について
◎ 長期的に責任を持つ体制の構築
◎ 定期的なシンポジウムの開催
◎ 研究倫理ガイドラインの作成とWEB上での公開
◎ WEB掲示板による公開記名ディスカッション
◎ 事例研究の必要性
◎ 大小メディアによる報道の利用

  中山WG座長の説明に続き、柳田研究倫理委員長、加藤WG委員、山中WG委員からも、同WGにおいてどのような検討作業・経緯を経て、今回の答申(案)提出となったかの補足説明がなされた。
 引き続き、同答申(案)につき活発な討議が行われた。大筋では合意出来るが、社会一般を対象にしたアピールは誤解を招かないようもう少し慎重でありたい.WEB利用による情報公開とディスカッションにはHP運用上(不適切な書き込みへのリスク管理)の工夫が必要.等々の意見が出された。HP担当の永田庶務幹事からは、HP運用状況と現状でも会員・非会員を問わず種々の問合せが相当数あることが報告された。
 また出席者より、所属大学における倫理問題への対応状況や、日本学術会議における同問題への取り組み状況についても報告がなされた。
 検討の結果、答申(案)の基本路線は認められたものの、表現方法などについて、同ワーキンググループにて再検討してもらうこととなった。また、同答申(案)について追加意見のある理事は、中山WG座長に個別に連絡することとなった。
 今後の手順であるが、中山WG座長に理事の意見を集約してもらい、同WGにて再検討を行い、研究倫理委員会の確認作業を経て、再度、理事会で検討することとなった。

 

12)加藤広報幹事より、本年9月に学会シンボルマーク(ロゴデザイン)が決定したことが報告された。公募に対し、総計111におよぶ作品の応募があり、学会執行部(選考委員:長田理事長、岡田副理事長、宮園副理事長、永田庶務幹事、加藤広報幹事)による3ラウンドの審査作業が行われた。その結果、出村浩之氏(1960年北海道生まれ。グラフィックデザイナー)のデザイン採用を決定した。すでに会報(表紙)や学会HPに掲載済みである。採用された出村氏には、賞金10万円と表彰状が贈呈された旨報告がなされた。

 

13)永田庶務幹事より、本年11月、前役員会からの懸案事項であった学会ホームページのリニューアル作業が終了したことが報告された。今回のリニューアルでは、見やすく、必要な情報を探しやすいページ作りを心がけた。英語ページについても、年明けにはリニューアル版を公開出来る予定である。
 なおホームページ運用に関連して、上村理事より、今後、HPへのバナー広告(有料)等をも含め、事業委員会(例:学会財政基盤の構築をも考慮した、法人としての事業全般の企画・検討)のようなものを立ち上げたらどうかとの意見が提出され、継続審議事項となった。

 

14)長田理事長より、第30回通常総会資料についての説明がなされ、総会当日の議事進行ならびに報告担当者の確認がなされた。

2.審議事項

1)2006年度(平成18年度)収支決算承認の件
 宮園会計幹事より2006年度決算の収支内容につき詳細報告が行われた。もともと2006年度予算は、2005年12月の第28回総会(福岡)で承認、成立した予算であるが、その後2006年6月の臨時評議員会にて、予算書の数字はそのままに収支科目等を法人会計対応用に編成し直した経緯がある。従前の任意団体会計から法人会計に切り替わり、同時に事務局が業務委託形式から法人独立事務所に切り替わったので、本決算では、当初の予算科目にない支出が生じている旨の説明がなされた。
 2006年度決算の概要であるが、最終的に前年度繰越金4879万円に対し次年度繰越金6249万円といった繰越金増となった。従来の会員名簿を取りやめ(個人情報保護法に対応)、選挙権者名簿(氏名・所属機関名称のみを掲載)に切り替えることにより、経費(印刷代)を抑え、その節約分は新会員システム開発費用に充当した。同年度は法人への移行準備期であったため、当初は赤字を予想していたが、20th IUBMBならびに2006フォーラムより繰入金収入があり、結果としては赤字決算にならないで済んだことが報告された。
 本決算については、2007年5月28日、公認会計士 宮城秀敏氏の会計監査を受けた(独立監査人の監査報告書を参照)。その後、7月12日に荒木弘之第14期会計監査の監査を受け、7月19日に近藤寿人第14期会計監査の監査を終了したことが報告された。
 審議の結果、本決算は理事会で承認され、第30回通常総会に諮られることとなった。

 

2)2007年度(平成19年度/年度途中で法人移行)収支決算承認の件
 宮園会計幹事より、2007年度の会計取り扱い要領につき説明がなされた。2007年度は、もともと法人移行にともない(2007年6月19日、法人認証)、本年4月から9月末日までの変則会期になっている。法人の場合、会計年度終了後3カ月以内に所轄庁に決算報告、監査報告、事業報告書類を提出しなければならず、12月上旬に総会(年会)を開催している本学会は、学会運営上の理由により、本年度から9月末会期へ移行している。以上を基本原則として、さらに説明が行われた。
 2007年度会計が複雑なのは、この4月~9月の途中、6月19日付にて法人成立となったためである。これに対応する経理処理として、学会顧問の宮城公認会計士の指導のもと、6月19日で区切るのではなく、4月~6月末日にて任意団体の決算処理を行い、その6月末日現在の資産一式を新法人が継承し、法人/分子生物学会としては、7月~9月末日にて決算処理を行うこととなった。  したがって2007年度は、実質3カ月/3カ月でそれぞれ収支決算書を作成、さらにそれらを合算した「4月から9月までの合算収支決算報告書」を作成し、そのすべての会計資料につき、10月26日、公認会計士 宮城秀敏氏の会計監査を受けたことが報告された(独立監査人の監査報告書を参照)。その後、11月14日に大石道夫監事、11月28日に鍋島陽一監事の監査を受けた。
 2007年度決算の収支概要であるが、6カ月を一年度としたために、2297万円の繰越金増となっているが、これは今後予想される租税公課全般に対処するための結果であるとの説明がなされた(次年度2008年度からは、完全に年会会計も合算されるようになる)。収支各科目の説明がなされた後、大石、鍋島両監事より、金融機関の残高証明書等を一式確認し、19年度決算を認めた旨報告がなされた。
 審議の結果、本決算は理事会で承認され、第30回通常総会に諮られることとなった。
 なお大石監事より、学会の財政基盤も確立されつつあるので、繰越収支差額(うちの剰余金)の有効利用として、分子生物学の重要性をアピールする事業(啓発事業等)等に支出していくことを検討してほしいとの付帯意見が提出された。

 

3)2008年度(平成20年度)予算確認ならびに事業計画承認の件
 本年2月に行った法人申請との兼ね合いもあり、昨年の総会時に、2007年度と2008年度の2年分の予算を成立させている。したがって、本年は2008年度予算の確認手続きのみを行いたい旨、宮園会計監事より説明があった。
 同予算の収支各科目の確認がなされ、引き続き、2008年度事業計画につき詳細説明が行われた。
 審議の結果、同事業計画は理事会で承認され、第30回通常総会に諮られることとなった。

 

4)会員種別変更(学生→正会員)に伴う年度会費の差額請求、に関する取り扱いについて
会計年度が[4月~3月→10月~9月]に変更になったことに伴い、今後、年度途中に会員種別変更(学生→正会員)となった会員からの問い合わせの増加が予想される旨、宮園会計幹事より報告された。通常、4月1日から就業/就職となるケースが多く、その対応(会費の差額請求のルール)を執行部(理事長、会計幹事、庶務幹事)にて検討した結果、以下を「事務局内/申し送り」としたい旨提案され、本理事会にて承認された。

【会員種別変更(学生→正会員)に伴う年度会費の差額請求】に関する申し送り

・当年度の学生会費を完納しており、かつ該当年の12月1日現在、学生であることが証明できる場合は(学生証コピーをFAXにて提出してもらう)、差額請求はしないこととする。(当年度は完納扱いとする)

・正会員から学生会員に戻る場合も(ケースは少ない)、該当年の12月1日現在、学生であることが証明できる場合のみ(学生証コピー)、当年度より学生会員会費の金額で対応することとする。

 

5)法人細則改正(副理事長選任に関する条文の整備、追加)の件
 前回の役員会(2007年4月3日、第14期第15期合同評議員会)にて指摘のあった標記の件につき、長田理事長より説明がなされ、資料(細則改正案)が配布された。
 審議の結果、資料(案)通り、副理事長の選任に関する条文を、細則の第4条として追加し、従前の第4条以下は第5条以下として、順次おくることとなった。
 本日付をもって、以下の通り、特定非営利活動法人日本分子生物学会細則 を一部改正とした。

・・・・・・・・・・・・・・・・ 細則 ・・・・・・・・・・・・・・・・

第3条
理事長は、次の各号に掲げる方法により選任する。
1)理事長は新理事を招集し、新理事の互選により新理事長を選出する。
2)投票は1人1票、無記名による単記とし、投票総数の過半数を得た者を新理事長とする。ただし、投票総数の過半数を得た者がないときは、得票者中の上位の者より順に2名を選出し、改めて投票を行い、得票総数の上位の者を新理事長として選任する。このとき、同位の場合には抽選により決定する。
3)理事長は理事を兼ねるものとする。

第4条
新理事長が副理事長の設置を希望した場合、次の各号に掲げる方法により、新副理事長2人以内を選任することができる。
1)新理事長は新理事を招集し、新理事の互選により新副理事長を選出する。ただし、新理事長は投票を行うより前に、選任する新副理事長の定数を明確にするものとする。
2)投票は1人1票、無記名による単記とし、得票者中の上位の者を新副理事長として選任する。このとき、同位の場合には抽選により決定する。
3)副理事長は理事を兼ねるものとする。

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6)賞推薦委員会/運用指針(重複申請に関する取扱い/委員会内規)について
 石川賞推薦委員長より、各種学術賞の学会推薦(審査)に際し、従来は特に定まった委員会規定がなかったので、今期の委員会で運用している指針を、日本分子生物学会賞推薦委員会の正式な内規として定めたらどうかとの提案があり、配布資料の通りに制定された。

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「各種学術賞の学会推薦(審査)手続きに関する賞推薦委員会内規」
(2007年12月10日 第15期第2回理事会にて制定)

【推薦審査の手順】
1.学会への推薦依頼の応募締め切り(財団等の締め切りの1ヶ月前)後、ただちに委員長は委員に応募書類の写しを郵送し審査依頼を行う。応募書類の写し等は審査委員の責任で審査後廃棄する。
2.委員は、応募書類を審査し、推薦可能な候補者と推薦すべきでない 候補者を決定する。推薦可能な候補者については順位をつける。いずれも簡単な理由とともに委員長に期日(おおむね財団等の締め切りの10日前)までにメールで報告する。
3.委員長は審査結果に基づき、推薦可能件数内で委員の評価が高い者を上位から推薦する。この際、一人の委員からでも推薦すべきでないと 評価された候補者は原則として推薦しない。また、その年度内において、すでに他の賞等に推薦することが決定している候補者は除外する。財団推薦締め切りが同時期である等の理由によりいずれの重複推薦依頼 を採用するかの判断が困難な場合には、委員長が個別に判断する。

【重複申請についての取り扱い】
1.外部財団等の各種賞等の推薦は、原則として一人につき年度あたり1件とする。
2.重複申請があった場合には、すでにある賞等の推薦が決定されている候補者は、それ以降審査する他の賞等の推薦候補者として原則的に考慮しない。
3.推薦候補者より重複推薦依頼の希望順位があった場合には、それを考慮する。
付記.日本分子生物学会三菱化学奨励賞は本学会の賞であるため、上記に当てはまらない。

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7)2009年春季シンポジウムについて
 世話人を宮崎大学フロンティア科学実験センター 中山建男教授に依頼することが諮られ、承認された。(後日、中山世話人より連絡があり、会期は2009年5月11日(月)~12日(火)(前日の5月10日に市民公開講座を開催)、会場はワールドコンベンションセンターサミットを使用予定)

 

8)第33回(2010年)年会について
 第33回年会については、年会長を東京大学大学院医学系研究科 谷口維紹氏に依頼することが諮られ、承認された。
 開催地であるが、横浜では2010年の会場調整が出来ず、すでに本年9月の時点で、学会事務局にて、神戸ポートアイランドを押さえている旨、理事長より説明がなされた(年会開催地としては概ね東・西が交互になることが望ましい.との、2006.6.20開催の臨時評議員会申し送りがあり、結果的に、その申し送りに準じたこととなった)。
引き続き、谷口会員より所信表明がなされ、さらに、以下の意見が提出された。

・学術年会企画と、学会がかかえている種々の課題は別次元で考えるべきものであり、第33回年会長として学術的な企画に専念させてほしい.

・第一に、若い研究者のためのより良い年会とするべき、最善の努力をはらいたい。

・会場側(神戸ポートアイランド)から要請があり、その開催形式(規模)に合わせ、使用施設(仮予約から本予約へ切り替え)を12月中に確定しなければならない.

・日本生化学会(2010年会頭 田中啓二氏)より合同開催希望の申し入れを受けている.

  その後、自由討論に入り、活発な意見交換がなされた。提出された意見は以下のようなものである。

・参加者の経済的負担、時間的負担を考えると合同開催が良い.

・組織(生化学会側の事情/生化学会側が実施した将来計画アンケート等々)の問題と年会運営は別に考えるべきものである.

・研究成果の相互作用を考えても合同開催が良い.

・分子生物学は学際的な学問として発展してきたので、さまざまな関連分野とジョイントすることには賛成であるが、そのパートナー学会は多数あるのが望ましい.

・年会がここまでマンモス化した現在、さらに開催規模が大きくなるような合同開催にはデメリットしか見当たらない.

・分野別演題数・所属学会分布/事前参加登録者の所属学会分布(報告事項5.の資料1.2.)を見る限り、あまりメリットは読み取れない.

・世界的にも分子生物学会と生化学会は合同で行われているので合同開催に賛成.

・分子生物学会と生化学会では、その成り立ち、会員の体質が大きく異なるので単独開催が良い.

・自分の周辺は合同開催に賛成している.

・自分の周辺(特に若手研究者)には合同開催反対の者が多い。

・両学会のアイデンティティを尊重し、そのアクティビティの決定にはもっと慎重であるべきだ.

・開催方針を決める前に会員から広く意見を求めるべきで、早急な合同開催決定には反対である.

・学会出張の観点からも会期5日間は長すぎる.合同開催で会期4日であれば、賛成出来る.

  以上1時間半をかけて本議題を活発に討論した。理事会出席者ほぼ全員が意見を述べ、最終的にその取り扱いは、従来の慣習を尊重し、谷口第33回年会長の判断に委ねられることとなった。結果、谷口年会長より、2010年の年会は日本生化学会との合同開催にしたいとの発言があり、決定した。(後日、谷口年会長より、開催会期を次のように決定したとの連絡を得ている。第33回年会/会期:2010年12月7日(火)~10日(金) 開催地:神戸)

上記、第15期第2回理事会の議決および確認事項を明確にするため、この議事録を作成し、議事録署名人はここに記名押印する。

2007年12月10日

特定非営利活動法人 日本分子生物学会 第15期第2回理事会
議    長  長 田 重 一
議事録署名人  宮 園 浩 平
議事録署名人  上 村   匡

参考:
第10期、第11期第1回合同評議員会報告(1999,4)
第11期、第12期第1回合同評議員会報告(2001,4)
第12期、第13期第1回合同評議員会報告(2003,4)
第13期、第14期第1回合同評議員会報告(2005,4)
第14期、第15期第1回合同評議員会報告(2007,4)